日進電機株式会社様の社員食堂へ、PC(Pacific Coast)メープル材で仕上げたテーブル一式を納品いたしました。... 続きを見る
横浜の飲食店の内装リニューアルに、ホワイトオーク無垢材を使用した「フィンディ」およびフロートダイニングチェア計52脚をご採用いただきました。「自然環境」と「ユニバーサルデザイン」を掲げた空間の中で、なぜ久和屋の無垢家具が選ばれたのか。内装を手がけられた株式会社オットー・デザインのインテリアデザイナー・大木道子様に、選定の理由やものづくりへの想いを詳しく伺いました。
大木様:
私はインテリア業界に約20年携わっており、現在は東京・世田谷と静岡市の2拠点で活動しています。静岡に拠点を持つようになったことをきっかけに、「静岡にはどんな家具メーカーや家具職人がいるのだろう」と探し始めました。
その中で知ったのが、静岡で開催されていた家具の展示会です。
東京の大規模な展示会とはまた違い、静岡という家具づくりの土地ならではの、各メーカーの個性やものづくりへの考え方が見える展示会でした。
そこで特に目に留まったのが、久和屋さんのブースでした。
展示会では、テーブルや椅子、ソファ、テレビボードなど、さまざまな家具が展示されていました。
その中で特に気になったのが、ホワイトオーク無垢材のアームチェアです。
当時、横浜市内の飲食施設にある会食室のリニューアルを計画しており、多くの方が集まるパーティールームに置く椅子を探していました。
年齢や体格を問わず使いやすいこと、長時間座っても安心感があることを考えると、アームがあり、座面にもゆとりのある久和屋さんの椅子は、この空間にとても合っていると感じました。
さらに、無垢材のフレームを実際に触ったときの、角のない柔らかな感触も印象的でした。
家具を選ぶとき、私は家具単体のデザインだけを見るのではなく、「その空間で人がどう過ごすか」「内装全体のコンセプトと家具がどうつながるか」を大切にしています。
今回の会食室では、「自然環境」と「ユニバーサルデザイン」をテーマに、持続可能な社会へのアプローチをインテリアで表現していました。


ROOM1では、「森・里・海」という自然のつながりをテーマにしています。
床や壁には、山から流れ出した水が川や里を通って海へとつながっていくイメージを色のグラデーションで表現し、窓には東京・多摩地域の木を使った木製ブラインドを採用しました。
その空間に無垢材の久和屋さんの椅子を合わせることで、木製ブラインドとの素材のつながりが生まれ、空間全体に統一感を持たせることができました。

ROOM3では、「誰もが使いやすい場」をテーマにしています。
幼児からご高齢の方、車椅子でご利用の方などにも使っていただきやすい部屋として、無垢材の触感、家具の角の柔らかさ、安心して身体を預けられる形状など、視覚だけではなく、実際に触れ、使う人の感覚まで含めて家具を選びました。
久和屋さんの家具は、空間のデザイン性だけではなく、使う人への配慮という点でも、今回のコンセプトと非常に相性が良かったと思います。
木の家具だから良い、無垢材だから良い、ということだけでは選びません。
インテリアデザイナーとして考えるのは、その素材が空間の中でどのような役割を持つかです。
今回であれば、窓辺に使った地域材の木製ブラインドと、ホワイトオーク無垢材の椅子が呼応することで、空間の中に「木」という共通した素材のストーリーが生まれています。
また、木は視覚的な印象だけではなく、実際に手が触れたときの感覚も重要です。
久和屋さんの椅子には、触ったときに感じる無垢材ならではの柔らかさがあります。人の身体が直接触れる家具だからこそ、そうした感覚も家具選定の大切な要素だと考えています。
家具の展示会で担当の増井さんと名刺交換をさせていただき、その後、あまり間を置かずに久和屋さんのショールームを訪れました。
ショールームには多くの製品が展示されていて、実際に座ったり、触ったりしながら家具を見ることができます。
そこで改めて、家具のつくり方や素材への考え方、環境への考え方、静岡の家具産業や職人さんについてもお話を伺いました。
当初は1室の椅子だけを検討していましたが、ショールームでさまざまな家具を見たことで、別の会食室にもデザインの異なる久和屋さんの椅子を採用することを決めました。
結果として、ROOM1に40脚、ROOM3に12脚、合計52脚の椅子を採用しています。

今回採用したチェアには、硬く丈夫で傷にも強いホワイトオークの無垢材が使われています。
飲食施設のように多くの人が繰り返し利用する家具では、デザインだけでなく耐久性も重要です。
また、フレームに使用するウレタン塗料や接着剤についても、安全データが確認できる材料が使用されており、今回のプロジェクトが掲げた「環境」や「安心して使える空間」という考え方にも合致していました。
このプロジェクトをきっかけに久和屋さんとのお付き合いが始まりましたが、一度採用して終わりではありません。
現在も、大型商業施設の飲食スペースのインテリア計画で、久和屋さんの家具を提案しています。
インテリアデザインの仕事では、プロジェクトごとに求められる条件は異なります。
その中で、デザイン、素材、使いやすさ、耐久性、そして空間との相性まで含めて提案できる家具メーカーの存在は、デザイナーにとって心強いものです。
静岡に拠点を持ったことで出会った久和屋さんとの関係を、これからのプロジェクトにもつなげていきたいと思っています。
株式会社オットー・デザイン
人と空間のつながりをデザインする。(株)オットー・デザインは、都市から住まいまで幅広くランドスケープとインテリアの企画・計画・設計を行う会社です。